食事の指導
ダイエットにおける正しい食事制限について解説。肥満外来で指導される食事制限がどのようなものかについても紹介しています。
正しいダイエットの食事とは…?
ダイエットのための食事療法で大切なのは、やはり食事で摂取するエネルギー量をコントロールすること。消費エネルギーよりも摂取エネルギーを小さくすることにより、体脂肪の減量を図ります。摂取エネルギー量の設定は、肥満度・性別・年齢・合併症の有無・日常生活やスポーツによる身体活動量などによって決められます。
また、摂取エネルギー量のコントロールにくわえ、各栄養素の必要量をきちんと確保するのも重要。毎食、「主食」「主菜」「副菜」を揃えるように心掛けましょう。
- 主食…炭水化物を多く含む食品
- 主菜…良質たんぱく質を多く含む食品
- 副菜…ビタミン・ミネラル・食物繊維を多く含む食品
食品の選び方と調理法
どのような食品を選ぶか、どのように調理するかもダイエットをする上で非常に大事なことです。以下にポイントをまとめてみました。
- 脂の少ない肉を選ぶ
- エネルギー量が低い海藻、キノコ類、こんにゃくなどを上手に活用
- 市販の惣菜やインスタント食品は高エネルギーのものが多いので要確認
- 洋食や中華料理より、油が少ない和食を積極的に食べる
- 天ぷらなどの揚げ物は高エネルギーになりがちなので食べる量や頻度に注意
- ノンオイルドレッシングやテフロン加工のフライパンを使うなど、油の摂取を減らす努力をする
- おかずの味付けが濃いと、ご飯を食べ過ぎる原因に。薄味にして香辛料も控える
- 盛り付けや切り方によってカサを多く見せるよう工夫する
その他に気を付けたいこと
食事の内容以外に、自分で気を付けられることを以下にまとめてみました。
- 一口ずつゆっくりよく噛んで食べる
- 間食を控える
- 砂糖入りの飲料や炭酸飲料を控える
- 目につく場所、手の届く場所に食べ物を置かない
- “ながら食い”をやめる
- 普段の食習慣に問題がないか自分でチェックする
肥満外来で受けられる食事指導
上で説明したように、ダイエットで重要となるのはやはり食事のコントロール。多くの肥満外来で、この食事にかんする指導が行なわれます。
短期間での減量を目指すようなダイエットジムでは、極端な糖質制限や負荷の強い運動などで短期間で痩せさせますが、その後のコントロールができず、リバウンドされている方も多いのが現状のようです。
肥満外来では、医師や栄養士が問診や診察を行ない、それをもとに、1人ひとりに適切な摂取カロリー・栄養素の配分などをアドバイスするのが一般的。規則正しい食事を習慣づけることで、徐々に体重や体型を改善していきます。
食事療法の一般的な流れ
- 医師による問診、カウンセリング、血液などの検査、肥満の測定
- 食事療法の決定(減食療法、低エネルギー食療法、超低エネルギー食療法など段階があります)
- 食事指導(適切な摂取カロリーと栄養素配分のアドバイス)
- 指導をもとにした食事コントロールの実施
- 体重測定や検査、医師の問診など
詳細はクリニックによって違いますが、一般的には上のような内容になるようです。期間としては、3ヶ月以上の長期プログラムが多くなっています。
食事療法は、自分でも取り入れやすいですが、自己判断でやるよりも、きちんと指導してもらって行うのが結果を出すには一番の近道です。肥満外来のあるクリニックで相談するとよいでしょう。