行動療法(メンタルケア)
肥満症にみられる食行動などの「クセ」を分析するのが行動療法。このページでは、肥満外来で受けられる行動療法(メンタルケア)について具体的に解説していきます。
行動療法で重要となる3つのポイント
肥満外来における行動療法は、以下の3つのポイントを改善することによって進められるのが一般的です。
- 食習慣…間食や欠食、やけ食い、ながら食い、まとめ食いなどの習慣
- ストレス…職場や家庭内の人間関係などで受けるストレス
- 運動習慣…2階に行くにもエレベーターを使う、近距離でも自動車を使うなどの習慣
これらは、日常生活の中で意識せずに行なっているものです。それを“自分で記録して自己評価をしていく”ことによって、肥満を改善する糸口にするのが行動療法です。
肥満外来で指導される5つの項目をチェック!
以下に、クリニックで指導されることが多い、行動療法の5つの項目をまとめてみました。
1.日記を書く
自分の行動を正しく認識して自覚することが目的。食事の内容や回数、体重や体脂肪、歩数などを記録するのが一般的です。毎日の記録をみることで肥満の原因となっている日常の行動を把握することができ、肥満の改善につながります。
2.環境を改める
無駄な飲食を避けることが目的。自宅にカップラーメンなどを買い置きしない、職場のデスクにお菓子を置かないなど、日常の中の食環境を改善することが重要となります。家族や職場の人にも肥満治療のことを話しておくと、周囲の協力も得やすく結果も出やすいでしょう。
3.行動の原因を考える
食欲を高めないようにするのが目的。たとえば、帰宅するとキッチンのシンクで手を洗い、そのまま冷蔵庫に手を伸ばす…といった行動が間食欲求を高めて習慣化してしまっているケースがあります。この場合「帰宅→キッチン→冷蔵庫」という行動連鎖を改めることによって、無駄な間食をなくしていきます。
4.感情のコントロールをする
リバウンドの防止が目的。やけ食いによってリバウンドしてしまうことがあるように、感情にまかせて暴飲暴食することは良い結果を生みません。原因は家庭や職場でのストレスにあるケースが多いので、食べること以外での「ストレス解消策」を見つけることが重要となります。
5.目標を定め、達成感・満足感を味わう
ダイエットによるストレスの軽減が目的。“目標をクリアする”という体験は人間にとって大きい満足感をもたらす喜びとなり、ストレスの解消にもつながります。ただ、高すぎる目標を決めてしまうと、達成できずにそれがストレスとなるので、初めは小さい目標から段階的に達成していくのが良いとされます。
行動療法の5つの項目だけみると簡単に取り入れやすそうですが、行動療法(メンタルケア)は自分1人でやると甘えが出て失敗しがちなのも事実。きちんと確認してくれる肥満外来のクリニックを頼るのがベストです。痩せるという結果を手に入れるためにも、行動療法(メンタルケア)をみてくれるクリニックを利用してみましょう。